判例の微妙なニュアンスは、要約や一部引用からだけでは掴めないことも多い。にも拘わらず、従来は教科書に紹介されている判例の原文にあたろうと思っても、一個人の法律学習者にはなかなか容易なことではなかった。最近になって、最高裁が判例データベースを(再)公開し(2000.6.22)、判例を自由に検索できるようになったときは本当に嬉しかった。ところが、最初はわくわく使っていたものの、そのうちに判例番号等をその都度入力するのが面倒になったり、目的の判例を検索するのに時間がかかったり、あの判例ってどれだったろうといった曖昧な記憶からは検索が困難だったり、重たくて繋がりにくかったりと、なにかとストレスがたまることに気づいた。また、一応、試験公開中らしく、いつまた公開が停止されないとも限らない。
そこで学習の便宜のため、私の検討した判例を集めて小さな判例集を作ることにした。始めてみると、少しづつ判例がたまっていくのが嬉しくて多少検索が面倒でもあまり苦にならないという、思わぬ副次効果があった。まだ、ほんの少しではあるが、ちょっとづつ判例集らしくなってきたので、公開することにした。
この判例集では教科書等に紹介された判例を最高裁のデータベース等から探してきて、学習に重要でない部分をカットし、通称される事件名を付加し、簡単にレイアウトを変更するなどした上、概ね体系別に整理している。表示上の制約や誤謬、レイアウト変更の際のミス、仮名化等のため裁判書の原本と相違している部分があるのでご了承賜りたい。